USMLE Step 1 · 2026年の試験

USMLE Step 1 は30分ブロック14個に。試験の形・出題割合・FSMB での申し込み・合格率(2026年)

2026年5月より前に書かれた Step 1 の受験記を読んでいるなら、そこにある「60分ブロックが7つ」はもう今の試験ではありません。Step 1 は30分のブロック14個に変わりました。問題数と1日の長さは同じです。この記事では、いまの試験の形、何がどの割合で出るか、アメリカ・カナダ以外の医学部の人の申し込み方(2026年1月から FSMB)、合格率、そして試験の主催者が出している準備の資料をまとめます。

この記事の読み方 内容はすべて 2026年10月23日に、USMLE の公式サイトと2027年版の受験案内(Bulletin of Information)、FSMB、NBME、ECFMG、NRMP の資料で確かめました。円の金額は三菱UFJ銀行の同日の仲値(1ドル=156.51円)で換算した目安です。料金や締め切りは変わります。支払う前、日程を決める前に、末尾の出典の公式ページで確かめてください。

1. USMLE は3段階、先に要るのは Step 1 と Step 2 CK

日本の医学部を出た人がアメリカの研修に進むには ECFMG 認証が要り、そのための試験が Step 1 と Step 2 CK です(英語の要件の OET Medicine と合わせて)。2つは順番を問わず、同時に申し込むこともできます。Step 3 は、2つに合格して有効な ECFMG 認証書を持っていることが申し込みの条件です。

2. 2026年5月からの変更:30分ブロック

新しい試験のソフトが入り、1日をより短いブロックに分けるようになりました。問題数と1日の長さは変わっていません。切り替わったのは Step 3 が3月10日、Step 2 CK が5月7日、Step 1 が5月14日の試験からです。

1日の長さブロック問題数休憩
Step 1(2026年5月14日から)約8時間30分×14約280問(1ブロック最大20問)55分以上。ほかにチュートリアル5分
Step 1(変更前)約8時間60分×71ブロック最大40問45分
Step 2 CK(2026年5月7日から)約9時間30分×16約316問(1ブロック最大20問)55分以上
Step 3 1日目(2026年3月10日から)約7時間30分×12232問—
Step 3 2日目約9時間30分×9180問と、コンピューターの症例シミュレーション(CCS)13〜14例—

実際に効いてくることが2つあります。受験記を読むときは、まずいつ受けた試験かを見ること。「40問のブロックが7つ」は、もうない試験の話です。もう1つは休憩の配分です。ブロックが倍になったので、休憩をどこでどれだけ取るかを組み立て直す必要があります。

3. Step 1 に何がどの割合で出るか

USMLE が公開している、臓器別の割合です。

臓器・分野Step 1 に占める割合
生殖・内分泌12〜16%
呼吸器・腎泌尿器11〜15%
行動・神経・感覚器10〜14%
血液・リンパ・免疫9〜13%
筋骨格・皮膚8〜12%
多臓器にまたがる病態8〜12%
循環器7〜11%
消化器6〜10%
コミュニケーション・対人関係6〜9%
生物統計・疫学4〜6%
人間の発達1〜3%

科目で見ると、病理(45〜55%)と生理(30〜40%)が大きく、栄養が15〜20%、解剖・発生、微生物、薬理がそれぞれ10〜20%です。1つの問題が臓器と科目の両方に数えられるので、合計は100%を超えます。栄養は2026年6月から3つの Step すべてで増え、成績表にも栄養の項目のフィードバックが付くようになりました。

比べると、Step 2 CK は診療科で内科55〜65%、小児科17〜27%、産婦人科10〜20%、精神科10〜15%、外科5〜15%。問われる作業では、診断(16〜20%)、検査(13〜17%)、複合的な管理(12〜16%)が上位です。Step 1 は「なぜ起きるか」、Step 2 CK は「次に何をするか」を問う試験だということです。

Step 1 の問題の多くは、病名を当てたところで終わりません。「この所見の原因となる機序・酵素・受容体は?」と、そこから機序まで進ませる形で聞いてきます。

病名を当てて、そこから機序を説明する。
これが Step 1 の問題の形で、USMLE BANK の解説もすべてこの形で書いています。問題集はまだ公開前で、トップページでサンプル問題を3問解けます。

サンプルを見る

4. 海外の医学部の人の申し込み方:2026年から FSMB

2026年1月12日から、アメリカ・カナダ以外の医学部の学生と卒業生が Step 1・Step 2 CK を申し込む先は、ECFMG ではなく FSMB になりました。順番はこうです。

  1. ECFMG の手続きを始める

    MyIntealth のアカウントを作り、ECFMG 認証の申請を受理してもらいます。最初の試験の申し込みより先に、これが要ります。

  2. FSMB のアカウントを作る

    FSMB の記録で本人が見つからない場合、本人確認に75ドル(約1万2千円)かかります。この金額はクレジットとして残り、次の FSMB のサービスに使えます。

  3. Step を申し込んで支払う

    受験料は 695ドル(約10万9千円)。アメリカ・カナダ以外で受けると地域料金が加わり、Step 1 は210ドル(約3万3千円)、Step 2 CK は235ドル(約3万7千円)です。

  4. 受験許可証を受け取る

    メールで届きます。申請の処理には少なくとも2週間を見込むよう案内されています。

  5. Prometric で日程を予約する

    許可証を使って、日付と試験会場を予約します。

5. 3か月の受験期間と、日程変更の料金

申し込むときに、受験する3か月の期間(eligibility period)を選びます。たとえば4〜6月です。許可証と Prometric の予約は、その期間が始まる6か月前から開き、席は先着順です。

Prometric の予約の変更・取り消しの料金は、2026年7月1日から地域を問わず同じです。

変更した時期料金
試験日の46日以上前無料
31〜45日前35ドル(約5千円)
6〜30日前100ドル(約1万6千円)
5日前以内Step 1 は158ドル(約2万5千円)、Step 2 CK は178ドル(約2万8千円)

結果はふつう4週間以内に出て、毎週水曜日に発表されます。FSMB は最大8週間の余裕を見るよう案内しています。

6. どこで受けるか

Step 1 と Step 2 CK は Prometric の試験会場で受け、USMLE はアメリカ以外の Prometric の会場が約100か所あるとしています。ただ、公式サイトにはいま国別の会場の一覧がありません。自分の住む地域で席が取れるかは、許可証を受け取ったあと Prometric で予約するときに分かります。受験する地域は申込書で選び、許可証が出たあとでも変えられます。Step 3 はアメリカでしか受けられません。

7. 難しさ:合格率と受験回数の制限

USMLE が公開している2025年の数字です(初回受験)。

アメリカの医学部(MD)アメリカ・カナダ以外の医学部アメリカ・カナダ以外の再受験
Step 193%75%(22,066人)54%
Step 2 CK(2024〜25年)98%90%64%
Step 396%88%63%

海外の医学部の人にとって、3つの中でいちばん高い壁は Step 1 で、一度落ちると次の合格率は半分あまりまで下がります。2025年からは、カナダの医学部の受験者もアメリカ・カナダ以外の側に数えられています。

受験の回数にも制限があります。

8. 公式の準備の資料

予備校や問題集はいろいろありますが、ここでは試験の主催者側が出している資料だけを書きます。

まず無料のサンプルを本番と同じ条件で解き、勉強が進んだら NBME の自己評価で合格の見込みを確かめる。公式の資料だけで組めるのは、この順番です。

9. 2027年のマッチを目指すなら

今シーズンの ERAS の出願は、2026年9月2日にすでに始まっています。これから Step 1 を始めるなら、現実的な目標はその次の年以降で、2028年のマッチの日程はまだ発表されていません。

まとめ 先に要るのは Step 1 と Step 2 CK で、順番は自由。2026年5月から Step 1 は30分ブロック14個・約280問。病理と生理の比重が大きい。海外の医学部の人の申し込みは FSMB(695ドルに、アメリカ・カナダ以外は210ドル)。46日前までの日程変更は無料。2025年のアメリカ・カナダ以外の医学部の初回合格率は75%、再受験は54%。

よくある質問

2026年の USMLE Step 1 は何問ですか?

約280問です。1ブロック最大20問の30分ブロックが14個で、1日は約8時間、休憩は55分以上あります。この形は2026年5月14日の試験からで、それまでは最大40問の60分ブロックが7つでした。

Step 1 はいまも合格・不合格だけですか?

はい。Step 1 は2022年1月26日から合格・不合格だけを出しています。Step 2 CK はいまも3桁の点数で合格点は218、Step 3 の合格点は200です。

日本の医学部の人は、いまどうやって Step 1 に申し込むのですか?

2026年1月12日から FSMB で申し込みます。先に MyIntealth のアカウントで ECFMG 認証の申請を受理してもらい、そのあと FSMB のアカウントを作って申し込み、695ドルと、アメリカ・カナダ以外で受けるなら地域料金210ドルを払います。受験許可証がメールで届いたら、Prometric で予約します。

海外の医学部の人の Step 1 の合格率は?

2025年、アメリカ・カナダ以外の医学部の初回受験者の合格率は75%(22,066人)で、アメリカの医学部(MD)は93%でした。アメリカ・カナダ以外の医学部の再受験者は54%です。

Step 1 は何回まで受けられますか?

同じ Step は12か月に3回まで、どの Step でも不合格が4回以上になるとすべての Step を申し込めなくなります。同じ Step の4回目は、初回から12か月、直前から6か月あける必要があります。合格した Step は受け直せません。

出典(2026年10月23日確認) 試験の形(ブロック・問題数・休憩・チュートリアル)、受験回数の制限と間隔、Step の順番、Step 3 の条件:USMLE 2027 Bulletin of Information(2026年8月)と Step 1・Step 2 CK・Step 3 の各ページ(usmle.org)
形式変更の日付:USMLE — Test delivery software updates coming in 2026(2026年2月5日)
出題の割合:USMLE — Step 1・Step 2 CK Content Outline and Specifications
栄養:USMLE — Enhancements to nutrition content(2026年4月14日、6月10日更新)
申し込みの順番、本人確認75ドル、受験期間、延長、取り消し:FSMB — Getting started with USMLE、USMLE FAQ、Service Transition FAQs
受験料と地域料金:USMLE — Apply for exams。2026年7月1日からの変更料金:USMLE — Reschedule your exam
結果の時期、合格点:FSMB — USMLE FAQ、USMLE — Examination results and scoring
合格率:USMLE — Performance Data(2025年)
サンプル問題:USMLE — Sample test questions(Step 1 は2026年4月更新)。練習セッション:NBME — CBT Practice Session。自己評価:NBME — CBSSA・CCSSA
7年のルール、ERAS の日付:ECFMG — Certification Pathways(2026年5月14日)、ERAS — 2027 timeline(2026年5月18日)
2027年マッチの日付:NRMP — 2027 Main Residency Match Calendar
為替:三菱UFJ銀行 2026年10月23日の仲値(1ドル=156.51円)

Step 1 は、病名のあとに機序を問う。

USMLE BANK は、手がかり → 診断 → 機序の順で解説するオリジナルの Step 1 問題を作っています。選択肢はすべて解説します。まだ公開前で、トップページでサンプル問題を3問解けます。公開のお知らせも登録できます。

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